夏のビールはRadler!
6月に入り、30度を超す暑い日々が続いていたのに雨が降って今日の夕方は15度に。夏のウィーンを訪れる方は、長袖も忘れずにお持ち下さいね。
ヨーロッパでは、フランスの自転車レース ツール・ド・フランスが始まり、多くの観戦者が道に溢れんばかりに集まる様子がテレビで放送され、又、4年に一度のサッカーの大会 ユーロカップが、開催地を分散して行われ、スポーツを楽しむ日常が戻ってきたようです。今年のオーストリアチームは、最も調子が良いように見えましたが残念ながら強国イタリアに敗退。ゴールのたびに、近所でも応援と落胆の声が響いていました。通常は、アイリッシュパブの大きなテレビの前にサッカーファンが集まります。ちなみに、多くのパブではヨーロッパ人のウエーターが多く、会話は英語になるので、ウィーンで同時にアメリカではない本場の英語も楽しめますよ。
写真は、夏によく飲まれるビールとリモナーデを割ったラードラー(Radler)です。ラードラーとは自転車に乗る人のこと。酔っぱらないように、サイクリストに人気でノンアルコールバージョンもありますよ。
高級ブランド品街が始まるグラーベン通り
スポーツを楽しむウィーンの6月に、古代ローマの遺跡が発見されました。場所は、旧市街のグラーベン通り。
写真は、ツアーでもよく訪れるペスト像がシンボルマークのグラーベン通りです。ジェントルマン御用達のKNIZEに、エルメス、ロンシャン、トッズにカルティエと有名店が並びますが、突き当りのシャネルとルイビトンの隣にあるのが高級食材店のユリウス・マインル。只今改装中で、注文はオンラインとザッハーホテル裏のMaysedergasse2番地のPop-up Storeで購入することができますが、遺跡の発見は、このユリウスマインルの改装場所!
改装中に地下で発見された古代ローマ時代の石
古代ローマ帝国は、現在のオーストリアを含め多くのヨーロッパ諸国を征服し、ドナウ川沿いにも領土の境界線Limes(リーメス)を引き、軍の宿営地を置きました。その一つが、現在の旧市街の一部Vindobona(ビーンドボナ)です。改装現場の方にお話を聞くと、ユリウス・マインルの地下5mを掘る際に、2−3mあたりで、写真左の大きな石が発見されました。調べてみると、どうやら宿営地の南の門を支えていた石のようで、現代ではユリウス・マインル店の入り口を地下で支えていた、というわけなのです。2023年には、現在改装中のウィーン美術館で展示の予定だそうですよ。
掘れば出てくるローマの遺跡。王宮前にもありますが、去年の秋にも、現在設立中の地下鉄5番線の建築現場より、1世紀のストーブや3世紀の塀が発見されました。長い歴史を感じますね。