グスタフ・マーラーの作曲小屋
ウィーンにも夏がやってきました。
今年は35度を越す日もあれば、昼間は30度以下、朝夜は10度下がって18度前後のいつもの心地よいウィーンの夏の日も。快適です。天気が変化するため、毎日天気予報を見ながら服装をチェックしましょう。
さて、夏の休暇にふさわしい下の透明感あふれる美しい青色の湖の景色がどこから見えると思いますか?
ウィーンではありませんよ。
グスタフ・マーラーの作曲小屋から見える景色です。そうここは、有名な湖水地方ザルツカンマーグートのアッター湖の景色です。
グスタフ・マーラー(1860-1911)は、チェコで生まれた偉大な作曲家であり、現在のウィーン国立オペラ座で監督を務め、ウィーンフィルで指揮者として活躍、その後アメリカへと活動の幅が広がります。
ライプツィヒやブタペストを経てハンブルクで指揮者として活躍してた頃、夏になるとオーストリアのアッター湖にあるSteinbach(シュタインバッハ)に滞在しました。現在も記念碑が残るホテルに留まり、すぐ近くのより自然に近い湖のすぐそばの作曲小屋で、午前中に作曲に集中していたと言われています。
今でも残る、この作曲小屋は、現在キャンプ場のど真ん中にあり、この周りに隙間もないほどキャンピングカーが実は停められています。
ライプツィヒやブタペストを経てハンブルクで指揮者として活躍してた頃、夏になるとオーストリアのアッター湖にあるSteinbach(シュタインバッハ)に滞在しました。現在も記念碑が残るホテルに留まり、すぐ近くのより自然に近い湖のすぐそばの作曲小屋で、午前中に作曲に集中していたと言われています。
今でも残る、この作曲小屋は、現在キャンプ場のど真ん中にあり、この周りに隙間もないほどキャンピングカーが実は停められています。
近くには、1896年にこの地域で交響曲第3番が完成した事を示す記念碑もあります。
マーラーの交響曲3番は6楽章からなり、100分を越す大作です。楽章のテーマのように、季節に合わせて放牧のために住居を移転する羊飼いのように、夏はアッター湖に降り立ったマーラー。又は、放牧の神の目線ですべてを眺めていたのでしょうか?とにかく、自然を愛する彼にとって、ここはまさに理想的な楽園(アルカディア)でしょう。
アッター湖の周りには、多くの山があり、緑豊かな森の中を何時間も黙々とハイキングすると、気分はすっかりグスタフ・マーラー。彼の作品をよりよく理解できること間違いなしです。
クリムトセンター
グスタフ・マーラーが夏の楽園を別の場所に移した後、この場所を選んだのは世界で最も高い画家の1人、グスタフ・クリムトです。1900年頃、夏にアッター湖に訪れたクリムトは、多くの風景画をここの場所で描いており、皆さんも多くの美術館でご覧になった事でしょう。クリムトが描いた木々や家並みを実際にご覧になりたいと思いませんか?現在は、クリムトセンターという小さな美術館があり、当時のアッター湖の様子やクリムトの生活を紹介しています。
分離派会館の<ベートーヴェン・フリース>
ぜひウィーンからアッター湖畔を訪れて頂きたいですが、まずはウィーンの美術館で作品をご覧下さい。例えば、黄金丸屋根を持つ建築の分離派会館。1902年に発表されたベートーヴェンに捧げられた展示会でのクリムト作品 <ベートーヴェン・フリース>。
交響曲第九番をワーグナーの解釈で表現されていますが、ここに描かれている<黄金の騎士>は、マーラーと当時のウィーンで、折り合いが合わなくなり、そんなマーラーを戦う騎士としてモデルに起用したのではと言われています。
まだ、ウィーンに訪問できない方は、私の故郷愛知県の美術館が、1903年の作品