ベツレヘムの星

2020/12/21

科学 雑記 歴史


今日は冬至、一年中で一番日が短い、というと気が滅入りますが、

明日からまた少しずつ日が長くなると思うと、それだけで気分が明るくなります。

単純ですね。


もうじきクリスマス

ヨーロッパは基本的にキリスト教文化圏ですので、クリスマスは大きなイベントです。

日本では歳末お正月準備でせわしないように、こちらでもクリスマス前の時期は、

準備する人たちにとってはストレスでもあるようです。

プレゼントや食事等準備することはいろいろありますから。


それはさておき、
クリスマスツリーの一番上で煌々とひときわ明るく輝く大きな星、
あの星をご存知でしょうか?


ツリーの一番上の星ですが、ライトアップされていないですね・・・


これが通称『ベツレヘムの星』、東方世界の三賢人がこの星を見て救世主誕生を知り、

イエスに挨拶をするためにベツレヘムまでやってきた、という伝説の星です。

この三賢人が見た星が何であったかについては所説があり、確実なことは分かっていません。

分かっていませんが、明るい木星に土星が接近、それにより2つの星が(合わさって)

いちだんと明るい1つの星のように見えた、という説があります。

こういった「合」は他の星(惑星)でもありますが、

今年はクリスマスのタイミングで、さらにこんなに接近して見えるのは 400 年ぶり、

聖書中の記述(西の空に見える)との一致もあり、

これが「ベツレヘムの星!」として注目されていました。

私も2ヶ月前からにわか天文ファンと化し、今日の「大合」をとても楽しみにしていました。

心配していたとおりどんより厚い雲に覆われ、ベツレヘムの星どころか

月すら見えない日没後の空だったわけですが、これはしょうがないですね。


先月(11月)は、木星と土星はこんな風に見えていました。


画面中央上部に2つの星
やや暗い左が土星、その右下に木星、さらに右下は月


シェーンブルン宮殿のグロリエットがライトアップで輝き、 コロナ禍のさなか、明るい希望の灯のようです。 天文博士とかが見たら喜びそうな夜空です。(夜景モードで明るく見えてます)



てっぺんの星、ライトアップはされてますが、小さいですね・・・


ワクチン接種も早い国では始まりました。

私はキリスト教徒でも何でもありませんが、ベツレヘムの星、希望の星が見えてきたようです。

晴れて旅行解禁となった際には、皆様、どうぞオーストリア、ウィーンへお越しくださいませ。 それまでもうしばらくお体にお気をつけてお過ごしください。




大渕元子