ウィーンといえば、まず思い浮かぶのが「音楽の都」という枕詞ですが、
その次は何でしょう?
19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンは「医学の都」
といってもいいくらい、こちらの分野でも世界を牽引していました。
外科手術しかり、新しい精神分析学しかり。
精神分析学の創始者として知られるフロイトもウィーンで育ち、
ナチスに追われるまでウィーンで活躍しました。
フロイトの約100年前、マリーアントワネットのお兄さんである
時の皇帝ヨーゼフ2世が、ウィーン医学会の大改革、大刷新の一環として
奇妙な建物を建てました。
それがこれ「愚者の塔」
タロットカードみたいな名前ですね。
ここに精神病患者を収容し治療にあたったわけですが、
もちろんいい話ばかりでなく、それどころか今の視点からいえばヤバさ全開ですが、
そうやって医学も人権も改善されてきたんですね。
建物自体は少し前にリノベーションされ、以前より明るいイメージになりました。
私たち日本語ガイド、通り一遍の半日市内観光だけでなく、
オーストリアの、ウィーンの、ちょっとディープなお話もご用意しております。
大渕元子