テルマエ・ロマエをウィーン近郊カルヌントゥムで体験しよう。

2022/08/30

雑記 州NÖ 世界遺産 歴史

アニメ テルマエ・ロマエ 

漫画家ヤマザキ マリ先生の大人気アニメ<テルマエ・ロマエ>が、オーストリアでも今年からNetflixで見ることが出来ます。ずっと見てみたかったので見つけた時は大喜び!!
ヨーロッパでも国によって鑑賞できる映画が違うため、オーストリアでも日本の作品が増えるのは嬉しい事です。
あらすじは、日本の方なら誰もがご存知、古代ローマ時代の浴槽技師が日本にタイムスリップして、日本のお風呂のアイデアを古代ローマに持ち帰って活用する話。現在の日本の温泉や銭湯と古代ローマ時代のお風呂文化ががなんだか似ていて面白い。
ただ、
古代ローマの話と言っても、オーストリアを含めたヨーロッパの大部分を支配していたローマ人。
ウィーンにも、王宮前の地下鉄工事の際に出てきた古代ローマの駐屯地近郊の街の遺跡が残っています。1991年より、建築家ハンス・ホライン氏のデザインで公開され、誰でも自由に鑑賞出来ます。駐屯地が旧市街にあった為、人気の高級スーパーの改装工事の際に遺跡が出てきたお話も以前しましたね。


国立図書館へ登る階段でも、シュテファン大聖堂の門でも古代ローマの遺跡をみる事が出来ますし、旧市街にはローマ博物館もあります。
五賢帝の一人でもあるマルクス・アウレリウス古代ローマ皇帝もウィーンで亡くなったと伝えられています。
ヤマザキ先生のリアルな描写に、古代ローマ時代をもっと味わいたくなった方は、ウィーン近郊でももっと実現しますよ。
ウィーンから1時間ほど離れたドナウ川沿いの場所にウィーンと同じように、古代ローマ人の遺跡があります。カルヌントゥムです。



カルヌントゥム(Carnuntum )

ドナウ川沿いのカルヌントゥムは、1-4世紀に約5万人が住んだパンノニア地方の首都です。ドナウ川は当時ローマ帝国の国境の境界線で、リメス(リーメス)と言い、2021年より世界遺産にも登録されています。
ウィーン同様軍事施設の周りは市民都市が発展し、残された遺跡から当時と同じように復元され、野外博物館の様な形で訪れることができます。
チケットは、
市街地区、
離れた場所にある軍事都市のアリーナ、
博物館の3つのコンビチケットで、有料。
市街地区の近くには、無料で公開されている凱旋門などもあり、電車の中からも見ることが出来ます。



さて、アニメで見たあの世界。カルヌントゥムで体験しましょう!

再現された家屋や家具、当時の食文化の様子や建物の窓の上に建築の強化のために飾りの柄様に見えるレンガ。
マンガと同じです。


お手洗いを隣同士でお話しながら済ませるシーン。下に水が川の様に流れていましたよね。再現されています。

そして肝心のローマ公衆浴場 テルマエ!
脱衣室は、まるで日本の銭湯のよう。脱いだ靴や服を入れる戸棚に、休憩の場所。
お風呂は3部屋に分かれ、
涼しい場所に冷たいお風呂のあるフリギダリウム、
25-30度ほどの少し暖かい部屋のテプダリウム、
暖かいお風呂のある高温浴室カルダリウム。
当時と同じ様に手作業で同じような器具を使用し、再現されたこの場所はまさに漫画の中の世界そのもの!温度も暖かいんですよ。

レストランもあります。ここでの楽しみはいくつか用意された古代ローマ時代の食事です。試してみたい方は
人気のためすぐに売り切れますので早めに注文して下さいね。


これで、テルマエ・ロマエも2倍楽しめそうです。