カラフルなレンガの塔

2022/04/23

建築 雑記

観光でお越しの方が目にする機会はまずないかと思いますが、ウィーン市の南、 シェーンブルン宮殿と中央駅のだいたい中間くらいに何だか歴史のありそうな カラフルな建物があります。




明るいフィルターをかけてみたのですが、天気の悪さはどうしようもないですね




ところでこれ何だかご存じでしょうか?


A: 火薬庫

B: 給水塔

C: 教会

D: 電波台


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(A)を選んだ方 >>> 残念、ハズレです


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(B)を選んだ方 >>> 素晴らしい! 正解です!


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(C)を選んだ方 >>> 残念、ハズレです


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(D)を選んだ方 >>> 残念、ハズレです



ということで正解は「給水塔」です。




以前にも書きましたが、ウィーンの水道水はピカイチです。

東アルプスの天然水が蛇口をひねれば出てきます。


今から約150年前、1873年(ということは来年が150周年記念の年ですね)、
オーストリア南部のシュタイアーマルク州からウィーンまでの水道橋が完成し、
ウィーンでも清潔な水が使えるようになりました。



その後1910年に第二水道橋が完成するまで、ウィーン市南部の標高がやや高い地区への 水道水供給のために、この給水塔は使われました。

すぐ近くに旧貯水槽がありますが、勾配不足で水道水が行きわたらないところにこの給水塔の出番でした。



旧貯水槽


世界の中にはまだ衛生的な水が十分になく困っている地域があることを考えると、 ウィーンはものすごく恵まれていますね。




大渕元子