ウィーンの春
北海道のような寒い冬を超したウィーンの3月、街中に黄色の鮮やかなレンギョウの花が目立ち始めます。そろそろ、ウィーンにも春がやってきました。お花屋さんには、お部屋では明るく過ごせる様にすでに年末からチューリップや水仙が売られ、夏時間を3月末の日曜日に迎え時計を1時間早めたら後はクリスマスに並び2大行事の復活祭(今年は4月4日)を待つだけ。
復活祭とロックダウン
普段なら、シェーンブルン宮殿や街の広場でうさぎやたまごをモチーフにした飾りやお菓子を求めて復活祭マーケットに出かけるところですが、今年も去年同様中止に。多くのカフェやレストランはテイクアウト以外営業することができず、ウィーンではお店や美術館は5月3日から、劇場やレストランやカフェでの屋外の営業開始予定は5月の19日です。まだまだ長く厳しいロックダウンが続いています。
ところが、コロナ期間のルールは州によって異るため、すでに営業を開始した隣のブルゲンランド州のアウトレットに、待ちきれない多くのウィーン人が車でショッピングに出かけ、警察から罰金を要求されるルトラブルも多数勃発。
また、今後、学校や飲食店、劇場やジムなどに入場するには、コロナテストの陰性証明、またはワクチン接種のグリーンパスが必要となるようですが、コロナテストは週に2回、自宅でもできる無料のうがいキットがネットで申し込み後、自身のバーコードでドラックストアBIPAで手に入ります。12月末よりワクチン接種も始まっていますから、安心してオペラ座へ行こうと思っています。賛否両論ありますが、音楽家の中でもいち早くウィーンフィルもワクチン摂取が始まっていますよ。
Aprilwetter(4月の天気)
日本では3月末に桜が満開を迎え始め、4月は入学式を迎える春らしい心新たな月ですが、ウィーンでは、4月の天気と言う言葉がよくニュースで使われます。気温が20度に上がったかと思えば次の日には雪にみぞれが降り、毎日変化に飛んだ変わりやすい天候が話題になりやすいのです。旅行の際には毎日しっかり天気予報を御覧くださいね。
写真は、1828年11月19日に兄の家で亡くなったシューベルトが埋葬されるはずだった(またはされたかもしれない)墓地、現在のWaldmüllerpark(バルトミュラー公園)です。シューベルトのお墓は現在、中央墓地の尊敬していたベートーベンの隣にありますが、新王宮の古楽器コレクションにあるベートーベンの1823年の肖像画は、公園の名前の由来となった画家バルトミュラーによって描かれたもの。興味のある方はこちらもぜひおでかけ下さい。
ウィーンの桜
そうそう、雪の公園は2月の写真ですから安心を。
忙しくて日本で花見をできなかった方、4月中頃から末にはウィーンの桜が満開を迎えます。ウィーンで花見はいかがですか?4月は街中の大きな花のモクレンや郊外で見かける果物の花の木も綺麗ですよ。
1996年にオーストリア建国1000年を記念し、日本から贈られた1000本の桜のうち最後の150本(品種は関山)が2002年の4月にドナウ川の中洲に植樹されました。さくらの森(Kirschenhain)と呼ばれるこの場所では、コロナ期間は中止されていますが、毎年桜のお祭りがあり多くの方が訪れています。