コロナ禍中飲食店のとりくみ デーメルの場合

2021/01/13

コロナとウィーン 歳時記 雑記

皆様新年明けましておめでとうございます。


昨年末から続くロックダウン中のオーストリアです。

このロックダウンの規制により、
飲食店は店内(路上テラス席含む)での飲食が禁止
になっています。

飲食店の営業は引き続き許されてはいますが、
① 持ち帰り(19時まで)
② デリバリー
に限定されています。


この措置でいちばん影響を受けたものののひとつが、
おそらくウィーン中心部・旧市街にある飲食店でしょう。
何といっても
 観光客ゼロ
 ビジネス客ほぼゼロ
 オフィスワーカー >>> 在宅勤務へ、で激減

歴史(伝統)ある有名店は旧市街に多いので、どこもかしこも大変です。

ザッハートルテで有名なザッハーは、数年前から
ザッハートルテ TO GO と称して、
一人前ザッハートルテをパッケージング、木製フォークをつけたものを
売り出していました。

今回ご紹介するのは、ザッハーと並ぶ有名店、特に女性に人気のデーメルでの
コロナ制限下での取り組みです。

ウィーンのスイーツとして人気のシュマーンを食べ歩きできるようにしたものを
販売しています。
名付けて Wiener Kaiserschmarrn TO GO



ショーキッチン形式で、外から作っているところを見ることができます。


大きさは大と小の2種類


大(ドイツ語でグロース)の箱にはフランツヨーゼフ皇帝のイラストが
食べているのがカイザーシュマーンではなくザッハートルテのようですけどね


小(ドイツ語でクライン)は三角▽袋状
プラムソースがかかっています


このシュマーン Schmarrn / Schmarren、要は小さく切ったパンケーキですが、
帝都ウィーンですし、フランツヨーゼフ皇帝もお好きだったことから、よく
「カイザー(皇帝の)」をつけてメニューに載っています。

日本人に理解しにくいのは、この、どう見てもデザートにしか見えないものを

***** だって甘いんですよ *****
こちらの人たちは食事として召し上がることも度々あることです。
特に金曜日のランチメニューに登場することが多い印象です。
金曜日はカトリックの教義上肉を食べない人がいること、
普段からベジタリアンの人用などの理由からです。
※バター・卵を使っているのでヴィーガンには通常不向きです。

私は一度うっかりこれをランチに注文してしまったことがあり、
すぐに後悔、途中から半泣きになったことがあるので(甘かったんです!)、
今回デーメルのは当然「小」サイズを注文しました。
が! すぐに要らぬ心配だったことに気づきました。
バターのいい香り、甘さは意外と控えめ、さらにプラムソースの甘酸っぱさ

結論  >>>  おいしかったです

この持ち帰りカイザーシュマーン、コロナ終息しても続けてほしいと思いました。
「大」ボックスのイラストは私の好みではありませんけどね。


次回ウィーンにお越しの際は、ぜひ一度カイザーシュマーンもお試しください。



※あ、今回お店で撮った写真をこちらのブログに掲載することは、
ちゃんとデーメルの許可をとっています。



大渕元子