ハルシュタットも良いけど、次は岩盤浴発祥の温泉保養地 ガスタイン渓谷

2023/10/01

スポーツ 温泉療法 雑記 州ザルツブルク






岩盤浴発祥の地 ガスタイン渓谷とバドガシュタイン鉱石

ウィーンと同様人気の観光地と言えば世界遺産のハルシュタット。モーツアルトの生誕地ザルツブルクとセットで美しい湖水地方に訪れるのは是非是非おすすめコースです。
そのザルツブルクから南に約100km、1時間30ほど車や電車(Tauernbahn )で山々の間をすり抜けて進むとガスタイン渓谷に到着です。
日本で流行っている温泉の岩盤浴。時々、
「うちは天然ラジウムのバドガシュタイン鉱石を使っています!」なんて、うたい文句を目にされた事はありませんか?
この鉱石はオーストリアのガスタイン渓谷から発掘されています。
実は、16世紀のガスタイン渓谷の山では金や銀が採掘されていた金鉱山がありました。
第2次大戦中採掘が再開されましたが、金は無かったものの、リュウマチや皮膚病、喘息などの持病を持っていた炭鉱の鉱員が、坑内の暑さと外の寒さのひどい環境ながら、炭鉱から出た頃には病気は治っていたそうです。
その後の研究により、現在では年間10万人近い方が世界中から自然治癒の医療機関として、天然ラドン坑道を健康と治療の為に訪れています。
オーストリアやドイツに住む人々には健康保険の対象にもなるんですよ。さすが世界で最も住みやすい国です!
この場所が、秋田県の玉川温泉同様、今では岩盤浴発祥の地と言われています。

妙高高原の姉妹都市 Bad Gastein (バード・ガスタイン)

ガスタイン渓谷には、
ドルフ・ガスタイン、
バード・ホーフガスタイン、
バード・ガスタイン、
スポーツ・ガスタインと、似た様な名前の街が続きますが、
私が総合してお勧めするのはバード・ガスタイン。
熱海を思わせる様な山間に建つ多くのホテルの美しい景観を持ち、

オーストリアでは珍しく、暖かい温泉の泉が街中の至る所で湧き出ています。もちろん、飲む温泉です。ウィーンのスーパーで買えるミネラルウオーターGasteiner も、街中の泉から無料で出てきます。
街中を凄い迫力で3つの橋を越え流れる圧巻の滝も見所です。夏の大雨の際に、こちらの滝の様子が日本のニュースでも流れていましたね。現在はいつも通りの、でもやっぱり凄い水量です。細かい水しぶきは喘息などの呼吸器系の疾患にもいい様ですよ。


駅すぐ裏のゴンドラでは、簡単に山頂まで行くことができます。年配の方が乗る際には止まったり、ゆっくりのスピードに落としてくれます。
3000m級のアルプス山脈にぐるりと囲まれた大自然、のんびり放牧された牛たち。
癒されます。
沢山のハイキングコースに、山頂のレストラン、展望台も多く用意され、いろんな方角の山々を眺める事ができます。
 
お気に入りはやっぱり吊り橋! 



疲れた後は温泉です。

大きな岩で囲まれた室内温泉や、野外プールのある
Felsentherme(フェルゼン・テアメ)ラドン温泉なら、水着で入る温泉のため、男女分けることなくみんなでくつろげますよ。もちろん、子供用温泉プールも完備。
ハプスブルク家が統治していた時代から、エリザベート皇后だけではなく多くの王侯貴族や芸術家、著名人がこの地域を訪れています。
シューベルトの交響曲8番(ザ・グレート)ではないかと言われている<グムンデン・ガスタイン交響曲>を思い出しました?



そんなバード・ガスタインは、1986年より新潟の妙高高原と姉妹都市になっています。
妙高高原には7つの温泉に、苗名滝、美しい日本百名山の山々があり、冬はウインタースポーツで賑わう、バード・ガスタインとそっくりな環境ですね。私もぜひ訪れてみたい日本の名所です。

山頂のレストランや、ハイキング中の山小屋、街中のカフェでは、それぞれのスイーツを食べ比べ。こちらは、オーストリアケーキの定番<カルディナールシュニット>。
浴衣でくつろぐ日本の温泉と違い、昼間はスポーツウエアにリュックサックのカジュアルないでたちのヨーロッパ人達ですが、夜のお食事にはちょっとお洒落して現れます。
これ、要注意です。
男性は、出来ればワイシャツ、女性もカジュアルワンピースと、小さめのバックをお持ちになるのをお勧めします。私は、バーデンにあるお気に入りのお店のセールでゲットしたワンピースを持って行きました。


ハルシュタットの次は、バード・ガスタインの美しい景観の中で、観光しながら心も身体も健康を取り戻してみませんか?