持続可能社会とキノコレザー

2022/10/20

ハイキング 科学 雑記

先日インターネットのニュースで面白い記事を見つけました。

土屋鞄が「キノコ由来のレザー」の新素材ランドセルを開発…代替レザーMylo開発元の米企業に出資も | Business Insider Japan


これはきっと今のトレンドでしょうか?

というのも似たような内容の記事を昨年・一昨年にも読んでいるからです。

ウィーン大学で通常の動物性皮革に近い材質をキノコから作り出した というものでした。

Wow!キノコ、すばらしい! と思っているうちに思い出したことがありました。

こちらのキノコです。

ご覧のとおりサルノコシカケの仲間です。


ツリガネタケ

このキノコ、昔は火口として使われたそうです。 1991年にオーストリアとイタリアの国境で見つかった約5300年前のミイラ、通称エッツィ (日本ではアイスマンとしてのほうが知られているかもしれません)も持っていたことが 確認されています。

一部地域では伝統的にこのキノコを加工して帽子などの衣料品に仕立てていたそうです。 (今では民芸おみやげ品のようです)


キノコたちもビックリです。衣料品の材料としてはほとんど忘れ去られていたのに、 突然また最新素材として注目を浴びつつあるのですから。



キノコと皮革の関係としては次の記事も見つけました。

「焼肉食べてヴィーガンレザー」はサステナブルか。知っておきたい、皮革業界の現実 | Business Insider Japan


私はヴィーガンどころかベジタリアンですらないので、ここのところの動物性食品・皮革を避ける アピールには乗らないのですが、いろいろな可能性を試しておくことは悪くはないだろうと思います。

日本人の使い捨て割り箸が批判されていた時代もあったと記憶していますが、 いまではウィーンでも(プラスチック製品に代わって)木製・竹製の使い捨てフォーク・スプーン・

割り箸が出回っています。

そんなこんなで受け止め方は変わりますから。


皆様はいかがお考えでしょうか?  キノコといえば代表的な秋の味覚でもあるので、次にキノコを食べるときに、 これを着てみたときの着心地はどうだろうとか、バッグにしたときのお手入れはとか 想像してみたら・・・ 


最後に私が最近見つけた、やや珍しいと思われるキノコをご紹介します。


モエギタケ(傘表)

モエギタケ(傘裏、軸)

素手で触るのがはばかられるような色・形です。

キノコ・エキスパートの話では「おいしい食用菌」ということでしたが・・・食べませんでした。 小さいのがひとつだけ、食べ方分からず。 それより何より「キノコの食毒云々はキノコにとってはどうでもいいこと、それは人間の都合」 とおっしゃる方でしたのでね。




大渕元子