今年 2023 年は、ウィーン万博 150 周年記念の年です。
そのため今年はウィーンのあちこちでこれをテーマにした展示や
イベントが開かれています。
この 1873 年のウィーン万博は日本にとっても大変重要なイベントでした。
といっても「ピン!」とくる現代の日本のかたはそう多くないと思います。
200 年以上続いた鎖国政策を止め開国してから 20 年後、
明治への改元から 5 年もたたないうちに開催されたウィーン万博こそが、
(主に)西洋諸国への「新生・明治日本デビュー」の一大イベントでした。
明治政府肝いりで準備された展示物の中には「大豆」や「漆器」などがあり、
食糧・穀物としての大豆はこれを契機にアメリカやヨーロッパ諸国へも広まりました。
※話はそれますが、ここ数年で「枝豆」も Edamame として市民権を確立しました。
今ではあちこちの飲食店で提供されています。
日本の美術工芸品・絵画もセンセーションでした。
多くの芸術家・画家がジャポニスムの影響を受けました。
ウィーン万博の会場となったのは観覧車で有名なプラーター公園ですが、
当時の建物などはほぼ痕跡をとどめていません。
ウィーン旧市街、新王宮内の民族学博物館 Weltmuseum では、
現在ウィーン万博をテーマにした特別展を開催中です。
ここでは精巧につくられた大名屋敷の模型も展示されています。
ご興味をお持ちの方はぜひ一度足をお運びになってみてください。
日本から離れたヨーロッパで、150 年前の日本の「粋」をご覧いただけます。